どうも。楽な仕事ばかりして飯食ってる山田です。
ということで、今回は「楽な仕事ランキング」というコンテンツを見つけたので、当事者目線としてちょっとツッコミを入れてみたいと思います。
「資格広場」さんというTikTokアカウントでは、「楽な仕事ランキング」として以下の15職種を挙げられています。
「転職サイト比較Plus」さんでは『楽な仕事ランキングTOP16!精神的・肉体的に楽・無資格OKな仕事を徹底解説』として16の職種を挙げられています。
「解決転職ナビゲーター」さんの『楽な仕事ランキング15選!精神的に楽な仕事は?探し方も紹介』では以下のようになっています。
だいたいどこも同じような顔ぶれですね。
私は警備員、一般事務、フリーランス、ライターを経験しています。その立場から、今回は特にツッコミどころが多かった「転職サイト比較Plus」さんの『楽な仕事ランキングTOP16!精神的・肉体的に楽・無資格OKな仕事を徹底解説』にツッコミを入れていきたいと思います。
警備員
今回紹介する中で、最も楽な仕事と位置づけたのは警備員です。
警備員の楽なところは下記の3点です。
・トラブルが起こることはめったにない
・決められた仕事を繰り返す
・体力も必要ない
警備員は施設やビル、イベント、工事現場、駐車場など数多くの場所で見かけますよね。
施設やビルの警備員の場合は決められた区域を巡回し、異常がないかを確認しています。
トラブルや異常を発見した際は連絡や対応をしますが、滅多に異常は発生しません。
またイベントや工事現場、駐車場の警備では決められた仕事を行うことがメインです。
私生活でもよく見かけるほど需要がありますし、精神的にも体力的にも楽な仕事だと言えます。
立ち仕事になりますが、疲労が溜まるほどの内容ではありません。内容ともに楽な仕事ですよね。
引用:
転職サイト比較Plus『楽な仕事ランキングTOP16!精神的・肉体的に楽・無資格OKな仕事を徹底解説』
私は学生時代に警備員のバイトをずっとやっていました。たしかにただ立っているだけ、座っているだけというような「当たり」の現場や持ち場もあることにはありますが、ごく少数です。
企業はわざわざお金を払ってリスクを回避するために警備会社に発注するのであって、警備員がいる所は事故や犯罪、トラブルが発生する可能性が高い場所なのです。
確かに幸いにも私は大きな事件に出くわしたことはありませんが、同僚は素行不良者に殴られてメガネを破損しました。いたずらや不正駐車、ケンカ、子どもの車内置き去りなどのトラブルはそこそこあり、施設の利用者と揉めたことも多々あります。それに大きなトラブルが発生しないのは、警備員がしっかりと細部にまで目を光らせていて、利用者に対して声掛けをしているからなのです。かなり神経をすり減らしますし、トラブルが発生した場合は精神的に消耗します。
工事現場や駐車場の交通誘導であればひっきりなしに車が来るので、ボーッとしている暇はありません。それに、屋外なので夏は熱中症になるリスクが高く、冬は寒さに耐えながら仕事をします。
なにはともあれ、まずは8時間ずっと外に立ち続けて、ヤンキーやチンピラに絡まれてみてください。
一般事務
一般事務の楽なところは下記の3点です。
・デスクワークで体力を使わない
・PC操作の基礎知識があれば楽
・1人で黙々と作業できる
事務職はデスクワークが多く、体力を使わない楽な仕事のイメージが強いですよね。
事務職は社内の事務作業を行い、基本的には1人で仕事を行います。
内容は働く企業で様々なのですが、書類作成やエクセル、データ入力、電話対応など。
基本的なPC操作さえできる人なら楽に感じられるでしょう。
ただし事務職の中には、経理、人事、総務、営業事務など詳しい知識が求められる事務もあります。
そのため事務職に就く際は一般事務がおすすめです。
引用:
転職サイト比較Plus『楽な仕事ランキングTOP16!精神的・肉体的に楽・無資格OKな仕事を徹底解説』
新卒で入った会社では総合職として営業事務部門に配属されました。仕事量が多く、正確性も求められるため、かなり神経を使います。確かにPCの操作ができれば若干楽にはなりますが、それ以外にも会社独自のシステムの使い方や仕事の流れ、商品知識など、さまざま覚えることがあり、知恵熱が出るほどでした。
また、事務所の電話がひっきりなしにかかってきて、さらに社内からも頻繁に連絡が来るので、とても黙々と作業できる環境ではありません。雑務も含めていろんな仕事を振られるので、常にマルチタスクが要求され、ゆっくりと自分の仕事に集中できるのは定時後でした。
そもそも、一般事務って主に経理や人事、総務、営業部門に配属されるものじゃないの?これら以外の事務って何?
なにはともあれ、まずは電話1日100本取って全国の営業マンから来る雑用をこなしてみてください。
フリーランス
フリーランスの楽なところは下記の3点です。
・好きを仕事にできる
・好きな時に休める
・ノルマのプレッシャーがない
フリーランスといっても様々な職種があります。
某失敗しない医者はもちろんのこと、エンジニアとして個人で仕事を受注したり、イラストレーターとして企業から案件をもらったりと、多様性があります。
自分の好きなことを受注して、マイペースに仕事ができるので、精神的に気楽に仕事ができるでしょう。
しかしフリーランスとして活躍するには、得意なことが突出している、実績が求められることもあります。
ただ、フリーランスとして活動しながら実績を積むことも可能です。
働きながらコツコツと実績を高めて、フリーランスとして独立できるように準備してみてはいかがでしょうか。
フリーランスは個人事業主として活動していきますので、確定申告の時期は多少手間がありますが、自分の好きなことで生計を立てられる楽しみは非常に大きいでしょう。
引用:
転職サイト比較Plus『楽な仕事ランキングTOP16!精神的・肉体的に楽・無資格OKな仕事を徹底解説』
まずフリーランスを一括りにするのは些か乱暴だと感じます。
たしかに好きなことを仕事にできるのは魅力ですね。フリーランスとして実績を積むことができるのもその通りだと思います。
しかし、決してマイペースに仕事ができる、精神的に気楽に仕事ができるとは限らないです。クライアントから仕事を受注する以上締切がありますので、それに合わせて自分でスケジュールを組んで取り組まなければなりません。
「好きなときに休める」というのは、半分正解で半分不正解。暇なときなら好きなときに休めますが、締切が詰まっていると全然休めません。また、仕事とプライベートとの境界があいまいなので、休みの日でも結局仕事のことを考えていたり、クライアントに連絡を返したりしています。年間でも完全なオフの日というのは数えるくらいしかないかもしれません。そもそも、フリーランスは稼働してなんぼ。休んでばかりいると減収という形で返ってきます。
職場の人間関係に悩まされない、会社に出社しなければならないという意味では気楽ですが、自分で仕事を取って、それを完遂して、生計を立てていかなければならないので、プレッシャーは半端ないです。
むしろ、定期的に決まった給料が支払われる会社員時代よりも、やった分だけしか報酬がいただけず、仕事のクオリティがクライアントの基準に満たない場合は切られてしまうフリーランスのほうが、プレッシャーは大きいですよ。ホントに自分でお金を作るのは大変。開業当初は自分みたいな者にも会社は毎月20万円以上の給料を支払ってくれてたんだなと思いましたもん。
とはいえ、自由度が高く、自分の腕で生きていけるフリーランスはやりがいも大きいです。(安易におすすめはしませんが)
なにはともあれ、まずは資金繰りと納期で頭がいっぱいになって寝れない日々を過ごしてみてください。
ライター
ライターの楽なところは下記の3点です。
ほとんど人に会わない
文章が好きな人は楽しく働ける
体力仕事がない
Web上のメディアで記事を執筆するライターは、一人で黙々と作業することができ人と会うこともめったにないので、精神的に、そして体力的にも楽な仕事といえます。
ライターは案件を受注してフリーランスとしても活動可能です。
元々文章を書くのが好きだったり、苦手意識がない方にとっては楽しみながらできる仕事でしょう。
企業で安定的に働きたい!という方は、ランサーズなどの案件受注サイトに登録してみましょう。
1文字〇円で受注可能ですので、働きながら実績を積めますよ。
引用:
転職サイト比較Plus『楽な仕事ランキングTOP16!精神的・肉体的に楽・無資格OKな仕事を徹底解説』
人と会うか会わないかは受注している案件にもよります。私の場合、だいたい週1~2回、多いときはそれ以上対面取材あるいはオンライン取材をしています。また、毎日クライアントさんと頻繁にメールやチャット、電話でやりとりをしているので、むしろ会社員時代よりも外部の人と接する機会は増えました。
クライアントさんから修正や書き直しを依頼され、場合によってはきついフィードバックが来たり切られたりすることもあるので、精神的に楽とは言えません。いつも校正を重ねた上でドキドキしながら原稿をメールで送っており、特に対面でフィードバックを受ける際は心拍数が上がるのがわかります。
また、ライターはかなり集中力を要する重労働だと思います。多いときには1万文字書くときもあります。好きなこととはいえ、ホントに書き終わった後はヘトヘトになります。取材に関しても取材先の方のお話をしっかりと漏れなく聞かなければならないため、終わった後は毎回放心状態になるくらいです。
なにはともあれ、まずは1日1万文字書いてダメだし食らってみてください。
まとめ
今回は「楽な仕事ランキング」に当事者の立場からツッコミを入れました。おそらく、これらの職種を経験したことがない方が書いているのでしょうが、マジレスしてみました。
程度はあれど、どの仕事も楽ではありません。体力的・精神的にきついと思うことも多々ありました。一方で、それぞれやりがいというのもあるものです。「楽だから」ではなく、「自分がやりたいかどうか」「その仕事に対してやりがいを感じられるかどうか」で選ぶのが大切なのかなと思います。
私がライターとして記事を書くときには改めてエビデンスを大切にしようと思った次第です。